深川日記

演劇は劇場の中だけで行われているわけではない

モレキュラーシアターを見た

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 モレキュラーシアターの「にのまい」を観に行ったので、アフタートークを備忘のためにメモ。上演は、音響によって「舞台」が物理的に(とすら近くできるほどに)つくられ、その中で、動く2人の女優。彼女たちは、ビルケナウの死者のように見えた。つまり、揮発者だ。そして、その既発者たちを揮発の直前のギリギリに存在させるのは、「反復」という方法ではなかっただろうか。未読だけど(これから熟読する)舞台に使用されていた『イメージ、それでもなお』の、「それでもなお」という反復の可能性に賭けられていたのではないか。 

イメージ、それでもなお アウシュヴィッツからもぎ取られた四枚の写真

イメージ、それでもなお アウシュヴィッツからもぎ取られた四枚の写真

 

 


molecular theatre 00 - YouTube 

 
モレキュラーシアター
アフタートーク「揮発者たちの世紀へ」 

豊島重之

鵜飼哲

 

豊島:

接線

ビルケナウー福島ー福竜丸ー広島ー種差

種差四十四連図

 


種差四十四連図

種差四十四連図

 

 

反復 レペティション

パフォーミングアーツ

 

鵜飼:

雪が遠さを介してくれる

アウシュビッツ

イメージがあってはならない

ショアー

収容所のイメージを破壊

「それでもなお」イマージュが残る

 

プロメテウス

鷲が肝臓を食べる 反復、拷問

 

反復の苦痛

経験不可能なのに印象深い

 

上演→焼却炉に入る身体

同じ身体の上にユダヤ人、プロメテウス

 

豊島:

起源がないかもしれない

ニセの反復

起源なき反復

 

鵜飼:

起源の同一性を確保するためには反復がある

起源は反復の反復である

最初に廃墟がある。そこから何かが再開する

 

豊島:

作品ー廃墟化されて実作のプロセス

同一性の構造を持ちながら廃墟化されている

 

鵜飼:

「地名は何にも似ていない、故に地名は写真に似ている」(豊島)

数字の地名

一戸〜九戸、十三戸、二十一戸

廃墟としての地名

 

豊島:

揮発者

気づいたらいなくなっている隣人

事故のように事件を起こした人

海底の瓦礫に引っかかり船が沈没

 

行方不明者が数えられなくなる

アウシュビッツも数えられない

 

デスパリシオン

揮発者

行方不明者

 

現れた人

先住民、植民者、移民、開拓者

平泉の離散、ディアスポラ

 

鵜飼:

かつては蒸発と言う言葉

高度経済の1現象

 

歴史修正主義

虐殺600万人はありえない

数を問題にすることから問いそのものなかったことに

 

人間は数えられる。

一つの体にひとつの霊が宿る。弁別可能

揮発者

 

黒田喜夫

東北における日本の歌絶滅戦争

絶滅以降の歌

 

豊島:

海、リアス式海岸百姓一揆

 

田野畑村 1953年、第二次一揆

維新後にも冤罪によって留置され、m獄死

 

飢餓や一揆ー反復

リアス式海岸

宮古、野田ー沈降海岸

種差ー隆起海岸

 

種差の岩は島であり山である

海の中の山

 

鵜飼:

陸奥金剛

種差プラトー

 

サクリファイス

異界への通路

 

この後も続いたけど、メモを紛失した……