深川日記

演劇は劇場の中だけで行われているわけではない

アイアンシアターのいいところと悪いところ

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 枝光本町商店街アイアンシアターで「ニューオーダー」を上演した。

 

ここ数年、しきりに「枝光」の名前を聞くことが多くて「どんなところだろう?」と気になっていたわけだ。実際に行ってみると、本当に何の変哲もない住宅街+商店街にある劇場。枝光という町も、普通のいい街だった。

 

では、劇場はどのようなものかという感想。

他の劇団が今後、アイアンシアターを利用する際の助けになればと。

 

■アイアンシアターのいいところ

・劇場費が安い

詳らかにはしないけど、東京では考えられない値段

・劇場に宿泊できる

詳らかにはしないけど、考えられない値段

・小屋付きさん(劇場スタッフ)がいい人すぎる。

打ち上げに鍋までつくってもらった。鄭さん、高橋さんありがとうございました!

・劇場が広い

今回、パネルで空間を潰したけどそれでも6000×9000で取れた。しかも、黒い空間なので、広すぎるようには感じない。KAATの小劇場のようなものを想像してもらえると何となく分かるかも。広さ的には東京芸術劇場シアターイーストと同じくらい

・ロビーがある

終演後に座談会ができました。

・劇場が熱心に集客に協力してくれる

小劇団の地方公演は、まず熱心に集客をしてくれる存在がないと成立しない。今回、劇場が主催公演並みに集客に協力してくれたのでたくさんの方に来場してもらえた。

・交通費も意外と安い

ジェットスターで日を選べば5000円/人くらいの飛行機代。プラス東京〜成田の電車代1000円と福岡空港〜枝光までの電車代1200円。

・ロビーによくわからない人がいたりする

何の目的もなくいれるのはいい劇場だと思います。

 

でも、いいところばかりじゃない。悪いところ、不便なところもある。アイアンシアターを使用する際は気をつけよう。

 

■アイアンシアターの悪いところ

・ホームセンターが遠い

小屋付きさんに車を出してもらってなんとかなった(徒歩では行けない距離)。テープ類など事前にちゃんと準備しないとダメ!(養生テープ、両面テープ、黒ガム、ナシ地などアイアンシアターで常備して販売する方法を取れたらありがたいんだけど……)

・音の反響がすごい

壁の材質のせいか、かなり反響をする

・照明機材が少ない

  10灯しかない。

・昼間は完全暗転が取れない

隙間から少し明かりがもれます。白い衣装だと、ちょっと見えてしまう。僕は気にしないのでどうでもいいけど

・完全防音じゃない

表に車が通るとエンジン音は聞こえる。僕は気にしないのでどうでもいいけど

・コンビニが遠い

徒歩10分くらい

 

 東京で活動する若手劇団のツアーには最適な劇場なのではないかと思います。どうしても、東京で活動していると、東京の演劇シーンが絶対的になってしまうけど、ツアーに出ればそれを相対化できる。また、作品が鍛えられるのもツアーの利点。新作を稽古して上演して終わりという演目の使い捨てに距離が置けると思います。

 

 東京公演は25日からですよ。来てねー